使えるネット銀行の住宅ローン金利の比較とおすすめポイント

公開日:2015年11月20日
最終更新日: 2023年11月14日 記事内に商品プロモーションを含む場合があります

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住宅ローンは家計の大きな出費の一つですので、これから住宅ローンを組みたい人は少しでも有利な金利の銀行を探していると思います。

すでに住宅ローンを組んでいる人でも、住宅購入時には不動産会社のすすめるままにメガバンクなどメインバンクで住宅ローンを組むことがほとんどですが、よくよく調べてみるとメガバンクの住宅ローン金利が有利でないことに気づき、借換を検討している人も増えています。

日本における住宅ローンは不動産会社がリードして銀行の住宅ローンへ誘導していますが、大手銀行で住宅ローンが成約されると不動産会社へマージンが落ちるしくみになっているので、不動産会社は金利や手数料などの面で決して有利でないメガバンクや地方銀行へ誘導することがほとんどで、利用者にとっては得でない状況になっています。

一度住宅ローンを利用した人ならわかると思いますが、住宅ローンをどこで組むかは住宅購入時に不動産会社からメインバンクを聞かれて、今後の関係やフォローを考えてメインバンクで組むことをおすすめされるのが一般的だと思います。メインバンクだと審査も有利ですよ、などもよく言われますよね。

しかし、しくみから見た時に、不動産会社へマージンを支払う必要がなく、店舗や営業マンを持たずに営業しているネット銀行の方が経費が圧倒的に少なく、その分顧客に有利な金利で住宅ローンを提供できるのはよく考えると当たり前のことでもあり、最近ではリテラシの高い人中心に有利なネット銀行の住宅ローンを自分で調べて申し込んでいる人が増えています。

ここではそのような人たち向けに、金利が有利なネット銀行の住宅ローンについて比較して、総合的に見て本当にお得な銀行はどこなのかおすすめの銀行を紹介したいと思います。

ネット銀行が提供する住宅ローンの基本

住宅ローンを提供しているネット銀行

住宅ローンを提供しているネット銀行は住信SBIネット銀行楽天銀行ソニー銀行、イオン銀行、新生銀行です。厳密には新生銀行はネット銀行ではありませんが、ネット銀行並みに便利なサービスを提供しているためネット銀行の中に含めています。

各社ともにメガバンクより圧倒的に低い金利で住宅ローンを提供していますが、それぞれ提供しているサービスに特徴がありますので、違いを理解して自分に向いている銀行を選ぶと良いと思います。


ネット銀行の住宅ローンの対象となる人

このページを見ている人は、ネット銀行の住宅ローンがお得だと聞いて金利やサービスの違いについて調べている人だと思いますが、ネット銀行の住宅ローンの対象となる人は限られますので、自分がネット銀行の住宅ローンを利用できる人なのか確認する必要があります。

限られると言っても借換の人であれば誰でも、新たに住宅ローンを検討している人であればつなぎ融資が必要となる注文住宅の人以外すべてがネット銀行で住宅ローンを組むことができます。ネット銀行の住宅ローンは商品の特性上、つなぎ融資ができないので、先に土地の購入が必要になる注文住宅では利用することができません。(一部可能な銀行もあり)

逆に言うと、それ以外の人であればネット銀行の住宅ローンを利用することができますので、新規、借換問わず金利を低く住宅ローンを借りたい人のほとんどが利用することができます。


変動か固定金利か

住宅ローンを検討する際に真っ先に検討することになるのが、変動金利を選ぶか固定金利の選ぶかだと思います。

結論から言うと当サイトでは変動金利をおすすめしています。理由は単純に金利水準が低く総返済額が少なくなることが多いからです。変動金利は固定金利よりも低い水準で提供されています。

固定金利は5年、10年、あるいは35年の期間はずっと同じ金利ですので、金利が今後上昇する場合は固定金利が有利といわれています。しかし、変動金利は固定金利よりも低い水準で提供されていますので、金利が変わらないまたは少し上がったくらいの水準であれば変動金利の方が有利になっています。

実際、変動金利は直近20年間で固定金利を上回ったことはありません。日本は超低金利で今後金利が上がる可能性がありますが、逆に今後も低金利が続く可能性もおおいにあります。

変動金利は金利変動のリスクを追うことになりますので、固定金利よりも低い金利で住宅ローンを借りることが可能です。

またフラット35などは団体信用生命保険料として金利に上乗せがされ、期間や借入金額にもよりますが保険料だけで200万円近く返済額が増えます。変動金利タイプの住宅ローンでは団体信用生命保険料を銀行側が負担して利用者は無料としているネット銀行が多いため、コスト面では変動金利タイプの方が得です。

変動金利は金利動向に気をつける必要があり単純な比較はできませんが、多くの人が低い金利を提示している変動金利を選択しており、当サイトでも変動金利をおすすめしています。(当サイトが某銀行にヒアリングした結果、約4割の人が変動金利を選択しているそうです。)

前置きが長くなりましたが、本記事では変動金利を選択した人がどの銀行の住宅ローンを選ぶべきか比較しています。

各社住宅ローン金利(変動)の比較

まずは各社の住宅ローン変動金利を比較してみます。

■ネット銀行住宅ローン金利の比較(2017年9月適用金利)

銀行名 金利(変動) 備考

ソニー銀行

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0.457%~0.507%
※2018年4月

シンプルで低い金利の住宅ローンを提供しており、新規購入で自己資金10%以上の人はネット銀行の中でも最低金利で住宅ローンを借りることができる。フルローン、借り換えの人は0.05%金利が上乗せされる。

イオン銀行

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0.570%
※2018年4月

条件なしの金利では最低水準の金利で住宅ローンが組める。フルローン、借り換えの人にとっては最も低い金利で住宅ローンを借りることができる。住宅ローン契約者はイオンが毎日5%割引となる特典がある。

auじぶん銀行

auじぶん銀行

0.457%
(変動金利全期間引き下げプラン)
※2018年4月

業界唯一ネットで申し込みが完結する銀行。申込から最短10日で契約まで完了可能

住信SBIネット銀行

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0.320%
※2023年4月

全疾病保障特約が無料付帯するため、全疾病保障ありの住宅ローン金利は最も低くなる。全疾病保障をつけたい人向けの銀行。

楽天銀行

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0.527%
※2018年4月

楽天銀行口座なしの人は0.3%上乗せされる。返済期間中は金利タイプを自由に変更可能。

新生銀行

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0.600%
※2018年4月

半年経過後は0.3%から0.5%の金利アップ。事務手数料が最も安く、繰上返済が1円から手数料無料で可能。

三井住友信託銀行 0.625%
メガバンク 様々(高い) 各種手数料も高く割高

各社の住宅ローン金利を見るとソニー銀行住信SBIネット銀行、auじぶん銀行が低水準で、次いで楽天銀行が続く形となっています。

ソニー銀行はシンプルな保障でとにかく低い金利で住宅ローンを提供しており、保障は何もいらないからとにかく低い金利で住宅ローンを借りたいという人はソニー銀行を選ぶと良いでしょう。

ただし、ソニー銀行が最低の金利を提供するのは新規購入の人でかつ自己資金割合が10%以上ある人のみです。借り換えの人や自己資金割合が少ない人は0.589%となりますので、借り換えの人にとって最も低い金利は住信SBIネット銀行です。

イオン銀行は条件関係なく最低水準の金利を提供する銀行になっています。

次に金利以外の住宅ローンの手数料を比較すると以下のようになっています。

■住宅ローン関連の手数料比較

銀行名 事務手数料 保証料 繰上返済手数料 団体信用生命保険
ソニー銀行 融資総額の2% 無料 無料 無料
イオン銀行 融資総額の2% 無料 無料 無料
auじぶん銀行 融資総額の2.20%(税込) 無料 固定金利33,000円(税込) 無料
住信SBIネット銀行 融資総額の2.2%(税込) 無料 一部無料 無料
楽天銀行 30万円 無料 無料 無料
新生銀行 10万円 無料 無料 無料
三井住友信託銀行 7万円 有料 無料
メガバンク 3万円から 有料 有料 有料

※事務手数料は税別

一部のネット銀行は保証料や繰上返済手数料が無料な分、事務手数料として借入金額の2%-2.2%(税別)相当の金額がかかり、3,000万円を借入する人だと60万円が手数料としてかかります。

新生銀行、楽天銀行は借入金額に関わらず固定の事務手数料となっており、新生銀行が10万円、楽天銀行が30万円となっています。そのため手数料面で見ると最もお得なのは新生銀行です。

ネット銀行ではメガバンクだと50万円から60万円かかる保証料が無料で、繰上返済手数料や団体信用生命保険料も無料が普通です。メガバンクだとこれらがすべて有料となります。

メガバンクは金利が高いだけでなく、各種手数料によって総支払額に数百万円単位で違いがありますので、かなり住宅ローン総支払額に違いがあることがわかります。


住宅ローンは総コストと保障を見て現実的な比較をする

ネット銀行の中でも人気の高い住信SBIネット銀行、イオン銀行、ソニー銀行、新生銀行の総コストを期間35年、借入金額4,000万円でフルローンを組んだ時の金利で比較すると以下のようになります。

■期間35年、借入金額4,000万円でフルローンを組んだ時の総コストの比較

住信SBIネット銀行 イオン銀行 ソニー銀行 新生銀行
金利 0.588% 0.570% 0.589% 0.680%
(6か月経過後は0.95%)
毎月の返済額 105,397円 105,076円 105,415円 107,047円
(6か月経過後は111,916円)
総返済額 44,266,740円 44,131,920円 44,274,300円 46,975,506円
事務手数料
(税別)
800,000円 800,000円 800,000円 100,000円
その他手数料
(税別)
無料 無料 無料 無料
諸費用
(概算)
約200,000円 約200,000円 約200,000円 約200,000円
合計金額
(総コスト)
45,266,740円 45,131,920円 45,274,300円 47,275,506円
合計金額の差 134,820円 0円 142,380円 2,143,586円

※2015年12月適用金利で試算
※事務手数料は税別
※シミュレーションは当サイトが試算したもので、あくまで参考です。実際の返済額は必ず各銀行で確認してください。

最も金利が低いイオン銀行が総コストにおいても最もお得であることがわかります。住信SBIネット銀行、ソニー銀行が僅差で続きます。

事務手数料が安い新生銀行は住宅ローンを借りる際のコストは最も得ですが、半年経過後から金利が上がってしまうため35年間返済をしていると総返済額は最も多くなります。

このように金利の違いはわずかでも、最終的な総返済額には大きな違いが出ることがわかります。ただし、住宅ローンは単純に金利だけを見て銀行を決めると思わぬ落とし穴にはまることになります。

ポイントとなる点はいくつかありますが、最も重要なのは8大疾病特約があるかどうか、また繰り上げ返済手数料など各種手数料はどれくらいになるのかです。

全疾病保障特約の必要性

全疾病保障特約とはがんなどの特定の疾病にかかって仕事を続けるのが難しい場合にローン返済をしなくてすむようになる特約です。団信が死亡時の保障であれば全疾病保障特約は病気になって働けなくなったときの保障です。

全疾病保障特約に加入していないと働き手が万が一がんなどの病気になってしまって働けなくなると収入がなくなり、住宅ローンの返済が困難になります。最悪の場合せっかく購入したマイホームを手放さなければいけないこともあります。

働き手が万が一がんなどの病気になってしまった場合も本人、家族ともに家には住み続ける必要があります。

さらに働き手が死亡した場合と違って病気になった場合には治療費や入院費などがかかりますので、がん保険や収入保障保険に入っていたとしてもお金が足りなくなります。そのような場合に全疾病保障に加入しておけば少なくとも家は安心ですので、病気になった時に家族の方が最も時間や意識を集中したい治療に専念することができます。

何かあってもマイホームは大丈夫という状態にするには団信だけでは不十分で、全疾病保障特約に加入しておくことを当サイトとしては強くおすすめしています。

各社住宅ローン金利(全疾病保障あり)の比較

それをふまえて各社の住宅ローンを全疾病保障ありにしてもう一度比較してみたいと思います。

■各社住宅ローン金利(全疾病保障あり)の比較

銀行名 金利(変動) 8大疾病保障 合計金利
ソニー銀行 0.457%
~
0.589%
なし
イオン銀行 0.570% +0.30%の金利上乗せで付帯 0.870%
住信SBIネット銀行 0.320%
※2023年4月
無料付帯 0.320%
三井住友信託銀行 0.625% +0.40%の金利上乗せで付帯 1.025%
楽天銀行 0.527% なし
新生銀行 0.600% なし
メガバンク 様々(高い) +0.30-0.40%の金利上乗せで付帯 様々(高い)

住信SBIネット銀行は全疾病保障特約が無料で付帯するので、全疾病保障ありにしても金利は変わりません。イオン銀行は全疾病保障ありにすると金利が0.3%上乗せされるので0.870%となります。ソニー銀行は全疾病保障特約を付帯することができません。

全疾病保障を付帯することができるイオン銀行と住信SBIネット銀行で、先ほどの例と同じ条件(期間35年、借入金額4,000万円フルローン)で全疾病保障ありの総コストを比較すると以下のようになります。

住信SBIネット銀行 イオン銀行
金利 0.588% 0.870%
毎月の返済額 105,397円 110,507円
総返済額 44,266,740円 46,412,940円
事務手数料
(税別)
800,000円
その他手数料
(税別)
無料
諸費用
(概算)
約200,000円
合計金額
(総コスト)
45,266,740円 47,412,940円
合計金額の差 0円 2,146,200円

※2015年12月適用金利で試算

試算の金利が少し古いですが、全疾病保障込みの住宅ローン金利で最も有利なのは住信SBIネット銀行です。総コストではイオン銀行と200万円くらい差が出てきますので、全疾病保障を付帯させたい人にとっては住信SBIネット銀行一択という状況です。

住宅ローンのおすすめ銀行

全疾病保障込みで最も有利な金利で住宅ローンに加入したい人は住信SBIネット銀行、若干金利が高くなってもイオンでの5%割引を受けたい人はイオン銀行(全疾病保障つき)を、全疾病保障はいらない人は人によって金利が最も有利な住信SBIネット銀行、ソニー銀行、auじぶん銀行を選ぶのが良いでしょう。

ただし、全疾病保障込みの住信SBIネット銀行とイオン銀行の金利差は大きく、借入金額3,000万円の人だと総返済金額に100万円近い差が出ます。イオンの5%割引でその差額のもとを取るには2,000万円分買い物をしないといけないので途方もないことになります。

イオンでお得に買い物をする方法はほかにもありますので、純粋に金利や総返済額から最もお得になる住信SBIネット銀行がおすすめです。

>>住信SBIネット銀行の住宅ローンの申込
>>イオン銀行の住宅ローンの申込
>>ソニー銀行の住宅ローンの申込
>>新生銀行の住宅ローンの申込

住宅ローンの審査をするタイミング

住宅ローンの借換を検討している人であればいつでも審査に申し込むことができますが、新たに家を購入する人は家の購入が確定的になったタイミングで住宅ローンの審査を受けるのが一般的です。しかし実はそれでは遅いです。

購入することが決まってから住宅ローンの審査を受けていると、万が一審査に落ちた場合は購入することができず、売り主としてはリスクを抱えることになります。

そのため仮審査が通っている状態の買い手は、買い手が買いたいとなれば確実に物件を購入することができる、売り主からすると魅力的な買い手となります。場合によってはそのことを材料に価格の交渉や、審査の通っていない不確実な客を追い越して物件を購入するなんて交渉材料にもなります。

逆に言うと仮審査をいつまでもせずに物件購入交渉していると、住宅ローンの仮審査を通っている人や現金購入の人など属性の良い買い手に追い越されるなんてリスクを追うことにもなりますので、物件購入を進める上で住宅ローンの仮審査をすませていることはマイナスがなく先に申し込んでおいた方が良いです。

住宅ローンの仮審査は物件情報がわかれば審査に申し込むことができます。さらに仮審査は住信SBIネット銀行であれば仮審査後5ヶ月有効なので決済予定日の5ヶ月前であれば、仮審査は早く受けた方が良いですね。(仮審査の期間が切れたら再申込すればよいだけなので、物件購入の準備中の人もとりあえず申し込んでおいた方が良いです)

住宅ローンの審査は厳しく、年収や職業によって審査に落ちてしまうこともあります。申し込みは無料なので、仮審査については複数の銀行に申し込みをしておくことをおすすめします。

住信SBIネット銀行、イオン銀行、ソニー銀行、新生銀行はいずれも良い住宅ローンですので、どこに申し込みをしても損をすることはありません。

そもそも審査に通らないと住宅ローンを組むことはできませんので、仮審査が終わった後に審査を通った銀行の中で再度比較して、どこで住宅ローンを組むか決めるのが最も効率的です。

審査申込はWEB上で15分程度でできますし、審査結果はすぐ出ますので、少し時間があるときに申し込んでおくと良いでしょう。

>>住信SBIネット銀行の住宅ローンの申込
>>イオン銀行の住宅ローンの申込
>>ソニー銀行の住宅ローンの申込
>>新生銀行の住宅ローンの申込
>>auじぶん銀行の住宅ローンの申込

本記事以外にも当サイトではネット銀行選びに役立つ情報や活用方法を紹介していますので、ぜひトップページから気になるページをご覧ください。



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