ネット銀行をはじめとしたオンラインバンキングのサービスを利用する場合に気になるのが不正利用ですね。最近はオンラインバンキングの利用者が増えていることから犯罪者にも狙われ、被害件数は増えています。

代表的なものには詐欺やID、パスワードが盗まれて預金を引き出されてしまうといった被害が考えられます。

このような場合は奪われた銀行の預金は戻ってこないのでしょうか?


オンラインバンキングの不正利用に対する預金者保護

オンラインバンキングの普及に伴い不正利用の件数も増加してきていて、このままではオンラインバンキング全体の普及に影響も出かねないと考えた全銀協(全国銀行協会)は「預金者に過失がない場合に限り、不正利用された預金の被害額については全額銀行が保証する」という対応を決めました。

これが現在のオンラインバンキングの不正利用に対する預金者保護の対応として出されているものです。そのためIDやパスワードが盗まれ、不正利用された場合も過失がなければ全額戻ってきます。

ただし注意点としては「過失がない」という点です。

IDやパスワードがずさんに管理されていたり、長期間変更されていなかった場合は過失があったとみなされ全額が戻ってこない可能性もありますので、銀行からくるパスワード変更の注意喚起の際は必ず変更するようにしましょう。

また、全額戻ってくるといっても自分の身は自分で守る必要がありますので、オンラインバンキングを利用する上での自衛策は普段からしておくべきです。自分でできる不正利用対策についてはこちらの記事にまとめていますので参考にしてください。

セキュリティに気を付けて便利なネット銀行を最大限活用しましょう。


オンラインバンキングにおける不正利用の種類

預金者保護制度があるとはいえ、オンラインバンキングを使う際には自分で不正利用の予防をしていくことが重要です。

オンラインバンキングにおける不正利用はいくつか種類があり、それぞれに注意する必要があります。

オンラインバンキングの主な不正利用には以下があります。

■オンラインバンキングにおける不正利用の種類

  • フィッシングサイト
  • スパイウェア
  • カードおよびカード情報の盗難

フィッシングサイトはEメール等から銀行そっくりの偽サイトに誘導し、IDやパスワード等の情報を盗み取る手法です。

フィッシングサイトを見た目で偽物と見分けることは困難ですので、リンクなどから銀行のサイトへアクセスすることはせず、ブックマークなど安全な経路からのみアクセスしてネット銀行を利用するのが良いでしょう。

スパイウェアはソフトウェアをダウンロードさせて、ソフトウェアがIDやパスワードを盗み取り、不正利用者へ情報を転送するものです。

スパイウェアは、別の普通のソフトウェアをダウンロードする際に一緒にインストールされ、一度ダウンロードすると作動しているのも普通は気付けないので、信頼できない提供元の提供したソフトをダウンロードしないことを注意する必要があります。

カードおよびカード情報の盗難は、文字通りカードを直接盗難されたり、居眠りや泥酔しているうちにカードの情報を写真で撮るなどして情報を盗まれ、不正利用をされるものです。

カードの盗難については、なるべく携帯をせず、携帯する場合には貴重品として肌身離さず持ち歩くなど注意をする必要があります。また、キャッシュカードを持ち歩く場合は公共の場所での居眠りなどはしないよう常に気を張って予防していきましょう。


不正利用に強いネット専業銀行

不正利用に強いネット銀行はPayPay銀行と住信SBIネット銀行です。

PayPay銀行は、口座開設者にトークンというワンタイムパスワードを発行する端末を提供しています。

取引をするにはワンタイムパスワードが必要になり、ワンタイムパスワードはPCと物理的に隔離された端末から1分ごとに発行されるので、カードの情報とトークンを両方盗まれないと不正利用をされることはありません。

カードやPC上の情報を盗まれただけでは不正利用がされないので、上記の不正利用全般に効果があります。フィッシングサイトにすべての情報を入れてしまうとまずいですがそれ以外は安全であるといえます。

住信SBIネット銀行もスマート認証という認証サービスを利用すると、ワンタイムパスワードをスマホのアプリ上で発行するので、PayPay銀行でいうトークンの役割をスマホが果たすことになります。

どちらもネット銀行の中ではセキュリティに強いので、不正利用が気になりセキュリティに強いネット銀行が必要であればPayPay銀行か住信SBIネット銀行を利用するようにしましょう。

預金保護制度とネット銀行のセキュリティサービスを活用すれば、不正利用を必要以上に恐れずにネット銀行を利用できますが、ネットの世界は自己責任でもありますので、自分で予防策もきっちり取っていきましょう。